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カフェ開業のポイント

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コンセプトの明確化

 

カフェの設計を行う際に大切にしていることは、オーナーの作りたい理想のカフェの明確化です。カフェは他の飲食店と違い、より雰囲気を楽しむ場所だと考えます。もちろんそこには美味しいコーヒーやスイーツがあることは大前提ですが、『時をどのように過ごすか』『どのような付加価値をつけるか』で選ばれるカフェとして成功するかが決まります。どんなカフェにしたいのかをじっくりとお話しし、それを実現させるためには何が必要なのかを洗い出し、それを内装にどう反映させるかを考えます。

 

カフェの種類

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ナチュラル系

自然素材や地球環境に配慮した素材で店内を設計し、地産地消の食品を提供するカフェが増えています。明るめの木の素材をふんだんに使い、観葉植物や自然光を上手に取り入れ、照明は極力控えめにし、温かみのある空間に仕上げています。

当社では、東京都国分寺市が所有するcocobunjiWEST5階の公益フロアの『カフェローカル』様を施工させていただきました。カフェスペースの床には“東京・森と市庭”さんの多摩産スギを使用した床材を張り、柱や梁には杉無垢材をふんだんに使用しました。テーブルは床材と同色とし、椅子やソファーはビタミンカラーで統一しています。 オーガニック野菜を中心としたメニューで、地域の方の憩いの場となっています。

 

和モダン系

日本の伝統と欧米のスタイルを融合させた内装のことで、無垢材や珪藻土などの天然素材を多く使用し、彩度の低いアースカラーや日本の伝統色を中心に配色します。アクセントとして金、銀、朱色などの和のインパクトある色をポイントで使用することで、引き締まった空間を演出することができます。

照明は間接照明やペンダントライト、北欧照明などを用い、明るさを抑えた落ち着いた照明器具で照らします。壁面に縦格子を使用したり、レトロなガラスシートや水屋箪笥などの家具を配置することで和の雰囲気を高めることができます。

当社では、東京都東大和市の『café de 幸右衛門』様を設計・施工いたしました。アースカラーで統一した店内にアクセントの朱色の壁面やペンダントライト、照明器具やシーリングに黒を用いて、全体のやわらかな空間を締める効果を持たせています。

 

スタイリッシュ系

自然光を取り入れたガラス張りの明るく広々とした店内、シンプルなバリスタバーやナチュラルな色のイスやテーブル。さまざまなものをそぎ落としたデザインにどこか緊張感も漂う非日常的な空間を演出します。イスはベンチタイプのものや長テーブルを用いることでカフェのみならずイベントやワークスペースなどに利用できるよう設計されるものもあります。

 

体験系

ハンモックやプラネタリウムなどの癒し系から、探偵や文房具など、非日常であったり、趣味の延長であったりとくつろぎをピンポイントに絞り心地よさを実体験できる演出を施すカフェ。猫カフェ、犬カフェなども有名ですが、ヤギやフクロウなどの動物を扱うカフェもあるようです。

 

ポップ系

白を基調としパステルや原色を用い、若い世代、ファミリーが楽しめる空間を演出します。話題のスイーツやドリンクなど、思わず写真を撮りたくなるような視覚から訴える飲食を提供し、家具はアールをつけかわいさを表現します。女性に人気の韓国カフェがトレンドです。

 

カフェの設計

 

大切なのはコンセプト、ターゲットを明確にすることです。 カフェは美味しいコーヒーやスイーツを楽しむことに加え、空間を楽しむことが求められます。リピート率を高めるためにここでしか味わえない環境を提供すること、すなわち内装デザインを集客のひとつとしてとらえることが重要です。開放的な入口、大きな窓、ゆったりとしたソファーなど、清潔感のあるオープンな空間を提供するほか、生活スタイルの変化やテレワークの普及から、換気設備や個のスペースの確保、充電用コンセントやWi-Fi、キャッシュレス対応のPOSレジなど、快適に過ごすための設備も整える必要があります。 オーナー様が提供したいものは何か、それをカタチにするためには私達内装業者に何ができるかをじっくりと話し合い、ここでしか味わえない空間を創り上げていきます。

 

和モダンカフェ『café de 幸右衛門』の設計

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コンセプトの決定

東京都東大和市にある老舗茶屋『幸右衛門茶舗』様が経営する和モダンカフェ『café de 幸右衛門』。幸右衛門茶舗様は創業安永9年(1780年)より東京狭山茶を製造販売する歴史あるお茶屋さんです。昨今の「緑茶を茶葉で淹れる文化」が減少しつつあるなか、緑茶を通じて、伝統的なお屋敷と季節の木々をしつらえた美しい日本庭園を眺めながら、地域の方々にゆったりとお寛ぎいただきたいとの思いで、café de 幸右衛門をオープンさせました。

そこで導き出したコンセプトは「和モダン」「日本庭園との融合」「寛ぎ」。 『café de 幸右衛門』でしか味わえない癒しの空間をいかに作り出すことができるかを考えました。

 

引き算の発想

店舗デザインをするうえで、あれもやりたい、これもつけたいとの思いから結果的に足し算になってしまい、必要以上の内装に仕上がってしまうことがあります。 『café de 幸右衛門』の敷地内は、門をくぐると歴史ある日本家屋、庭園が広がり、その瞬間から世界観が一変します。そこで私たちは引き算の発想から、窓に映る景色を一枚の絵画と捉え、その絵が美しく映えるように店内は白やベージュを基調とするシンプルで落ち着いた色味で統一をしました。伝えたいものを明確化し、余計なものをそぎ落とすことを行いました。

 

すべての方に寛ぎを

移ろいゆく季節の美しさを実感していただける空間は、窓を背にして座られたお客様には味わっていただくことが難しくなります。そこで、どこに座られてもどの方向を見ても優しさ、穏やかさを感じていただけるよう素材感にこだわり、塗り壁には校倉(あぜくら)やコテで陰影をつけていくドゥカーレ ペルラージ スパトラート等の仕上げを用い、その変化を目で見て楽しんでいただけるように工夫をこらしました。間接照明からの灯りが、優しく反射し、心地よい空間に仕上がっています。

 

和モダンの演出

和モダンの空間をつくるため、照明や入口扉等にアンティーク風な素材感のあるガラスを採用しました。柔らかな灯りが美しく反射しノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。木目、白やベージュ系で浮いてしまいがちな空間を締める効果として、照明器具やシーリングには黒を用い、温かさの中にも凛とした存在感を感じさせる空間に仕上げています。

 

最後に

カフェの開業は行政の届出、物件の選定、内装工事、設備機器・インテリアの購入、メニュー考案、雇用・社会保険の手続きという開業に関わる一連の業務の他に、客単価、回転率を上げるための商品の開発や店作り、情宣活動など多岐にわたる取り組みが必要になります。積極的な助成金の活用やコストカット、店舗設計・施工に慣れた業者の選定により初期投資を抑えた、失敗のないカフェ経営が可能となります。

 

 

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